支援事例

SUPPORT EXAMPLE

販路開拓支援

国内初の完全放牧による「ギー」の新開発

既存の技術と企業間連携を活かした新分野進出事例

有限会社醍醐桜

ジェラートで培った高付加価値商品つくり

有限会社醍醐桜は、自家牧場でとれるジャージー乳を使用したジェラートを展開しています。もともとは酪農を営んでおりましたが、平成20年からジェラート専門店「醍醐桜」を展開、多くの方に自家生乳から作った商品を提供しています。ジェラートは、白桃やブドウ、レモンやイチゴなどの多くの県内農産物を使用した商品がラインナップされ、厳選された素材だけで作った高付加価値商品を作る姿勢を研鑽し続けています。

全国展開から学んだ付加価値

ジェラートのカップアイス化が実現したことで、自社店舗だけでなく卸販売や通販など広範囲に販路を拡大できることとなりました。県外にも販路が開拓できたことで、様々な市場評価が行われ、新商品開発・既存商品のブラッシュアップのサイクルが構築できました。 醍醐桜のジェラートは牛の飼育方法からこだわっているため、加工食品もそれなりの高額になります。しかしこだわりのある本来の価値をPRし、良いものを適正価格で売ることのできる市場を積極的に開拓し、徐々に売上げを拡大してきました。大量に製造する安価な量販品ではなく、小ロットでも高付加価値な商品の製造・販売を行う経営体質が十分に身についたのです。

こだわり抜いた究極の商品「ギー」

そのような中、東京・岡山を拠点とするデザイン会社「株式会社nD」が、ジャージー乳を使用した「ギー」の開発について岡山フードバレーセンター(※)に相談。ギーはおよそ3000年前からインドで親しまれてきた最も優れた万能のバターオイルで、今もなお人々にとって不可欠なオイルとして愛され続けています。バターの様にパンに塗る、炒めものなどに使用するほか、和洋問わず様々な料理に芳醇な味わいを加える魔法の調味料として、また女性からは美容と健康を保つ食材としても注目を集め始めています。 製造には非常に手間がかかる上、良いものを作るには良い原材料が必要となるために、国産のギーはまだまだ類を見ない非常にこだわりのある商品です。

完全放牧による国内初の「ギー」

岡山フードバレーセンターでは、今回の企画に最適なマッチング相手として、高付加価値商品つくりのノウハウに長けた醍醐桜を紹介し、許認可から製造工程まで様々な専門機関の助言を紡ぎながら、企画発足から1年以上を経て実現しました。 ギーの原料として最高品質を目指した結果、遊休地を活用した完全放牧を実施。地域で作る木山郷土保存会と連携し、プレーパークやアウトドアコンテンツなども併せた一体的なプロジェクトが実現。完全放牧によるギーの開発という国内初の食品企画が地域貢献にまでつながる事例として注目されています。

国内初のプロジェクトに取り組んだ実績が「自信」に

醍醐桜とnDの両者の熱い思いが実現させた「国内初」のプロジェクトにより生まれたギーは、日産4個という非常に少量生産の商品ではあります。ただ、その販路はnDが拠点を置く東京のフィットネスクラブ等にて、健康志向をターゲットとして販売している結果、口コミで広がった販売実績は好調になりつつあります。 なにより、完全放牧にこだわった原材料による高付加価値商品を製造するプロセスは、醍醐桜の経営に対するモチベーションを更に向上させる結果となり、既存商品のジェラートの開発や販路拡大が加速されております。

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