支援事例

SUPPORT EXAMPLE

販路開拓支援

商品ブラッシュアップにバイヤーの声を活かす

食品卸商社(バイヤー)と行う新商品開発事例

株式会社山方永寿堂

岡山伝統の菓子を作り続けて

山方永寿堂は、瀬戸内の心地良い風がなびく岡山で、昭和二十一年の創業以来昔ながらの伝統製法を守りながら、厳選した素材を使用した「きびだんご」一品のみを作り続けています。熟練したスタッフによる手作業で一釜一釜心を込めて炊き上げたきびだんごは、とても柔らかく滑らかな舌触りが好評を博しています。 創業七十年を機に、岡山のデザイナー「COCHAE」にデザインを依頼し、遊び心満載のパッケージに彩られた商品は、土産物や贈答品として注目を浴び、県内の土産物コーナーはもちろん、県外の百貨店・スーパーマーケットでも多く取り扱われています。

更なる販路拡大を目指して

おもわず写真を撮りたくなるようなかわいいきびだんご、岡山らしさを追求したパッケージデザインは非常に好評で、JR岡山駅構内や百貨店の多くで客の目を引き、購入した方々からも喜びの声が届いております。そこで、更なる販路拡大を目指すべく、大手商社が地域産品を一括掲載して取引先に配布する「カタログギフト」事業(平成28年度岡山県中小企業団体中央会実施事業)にエントリーを行うこととなりました。しかし、大手商社のカタログギフトに掲載されるには、高いポテンシャルを持つ商品であることが必須の要件でした。

カタログギフト掲載の効果

カタログギフトは掲載を希望するメーカーに対して商社により審査が行われます。掲載されれば商社の取引先である百貨店やスーパーマーケットに対して販路開拓が行われるため、多大な成果が見込まれます。 山方永寿堂は元々の商品力が高く評価され、掲載は無事されることとなり、直ちに数件の成約がなされました。その結果、カタログギフトを閲覧した複数の百貨店バイヤーから、売り場のコーナー展開や価格帯に合わせた商品バリエーションを持たせることで、更なる取引拡大を行いたいというオファーが入りました。

バイヤーと一体となった商品ブラッシュアップ

商品バリエーションの追加は、窓口となった大手商社の担当者と連携して検討を重ね、「売れる商品」を見抜く目を持った担当者により、売り場展開を視野に入れた新仕様が提案されました。改良提案のポイントは、 ◎少し食べたい、気軽に渡したい商品化(食べきりサイズかつお手軽価格化) ◎ビニール包装により中身の見える化(箱付き商品では表現できない部分を改善) ◎店頭での陳列状態に変化を与える(目立つ商品としての強化) に置かれ、改良にかかるコストを抑えつつも効果的な改良方針について、両者連携の元で検討がされました。 結果、中身の見える透明袋商品があることで隣接販売の箱付き商品も相乗効果で販売量も増え、価格帯も1粒単価は高いが金額の安い透明袋商品と1粒単価は安いが金額の高い箱付き商品とターゲットも分けることでき、売り場陳列のバリエーションを増やせる新商品ができあがりました。

新仕様商品を全国に発信

既存商品に加えて新仕様の商品の販路をさらに開拓すべく、首都圏で開催される日本最大級の食品関連展示商談会「スーパーマーケット・トレードショー2018」の岡山県ブース(岡山県中小企業団体中央会による団体出展)に初出展、首都圏をはじめ全国のバイヤーに対して商談を行った結果、多くのバイヤーから是非取り扱いしたいという反響をいただきました。 今回の取り組みは、単なる新仕様商品の開発と販路開拓だけでなく、売り先と売り場に合った商品改良を行っていくことに対する社内の意識改革が行えたほか、展示会出展の意義が改良ポイントの助言を得るためでもあることが再確認できたことも大きな効果となりました。

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