支援事例

SUPPORT EXAMPLE

助言指導支援

企業間連携でオールおかやまブルーベリーワインを

加工プラントとのマッチングによる新商品開発

株式会社吉備高原サツキ育英会
農業生産法人ひるぜんワイン有限会社

地元産ブルーベリーの魅力を全国に

株式会社吉備高原サツキ育英会(以降:サツキ育英会)は、岡山県中部の吉備中央町でリゾートホテルや道の駅を運営するシバムラグループの一員で、事業の一環として地域の農産物を使用したゼリーやジャムの製造を行い、地域内の様々な店舗で販売するなど岡山県の活性化に尽力しています。この度、自社で生産管理しているブルーベリーを使用した新商品開発を目指すこととなり、今までの自社にはないアイテムであるワインの製造の企画がスタートしました。そこで、原材料の生産から加工・製造までを県内で行う「オールおかやま」をコンセプトにしたワイン製造を行うべく、企業間連携先を探すことになりました。

相互の思いを紡ぐマッチング

ブルーベリーのジャム等の製造を行っているサツキ育英会ですが、全く異なるジャンルであり、特別な生産機能を必要とするワインの醸造に関しては、地域を大切にするという思いを同じように抱くマッチング先を切望していました。既にワインへの思いを持っていた平成29年2月に、全国商工会連合会のブースから出展した「スーパーマーケット・トレードショー2017」において、向かいに岡山県ブースを展開していた岡山県中小企業団体中央会にその思いを相談されました。 そこで中央会より、自社プラントの稼働率を上げ、収益性の向上を目指していた農業生産法人ひるぜんワイン有限会社(以降:ひるぜんワイン)にその場から連絡を取り、その1ヶ月後には、岡山フードバレーセンター(運営事務局:岡山県中小企業団体中央会)のコーディネーターによるマッチングが開始されました。

相互にとって効果的なマッチングを

自社栽培によるブドウを使用したワインを醸造しているひるぜんワインは、既に全国に販売ルートを十分に有し、常に商品力の高いワインを製造しています。しかしOEMは専門に行っていないため、自社ブドウ専門として稼働させていたプラントの衛生・清掃等にかかる作業期間を洗い直し、ブルーベリーの収穫・ワインの醸造期間と照らし合わせた結果、効果的な受託製造期間の調整が行われました。 味わいや商品コンセプトはもちろんですが、これらの調整は持続可能なマッチングを行う上でとても重要です。どちらかが得をするのではなく、双方がWin-Winでないと良いマッチングにはなり得ません。短期間で綿密な打ち合わせが行われ、5月にはブルーベリーワインの製造に向けた計画ができあがった背景には、中小企業ならではの小回りの良さと、双方の熱意が一致した結果であると考えられます。

思いが一つになった永続的なマッチング

ひるぜんワインの魅力あるポテンシャルの高いワイン製造ノウハウを活かし、サツキ育英会のブルーベリーの素材の良さを十分に引き出したすばらしいワインが、マッチング開始からわずか9ヶ月の平成29年11月に誕生しました。完成したワインはサツキ育英会により地域のショップで販売されており、地域の新たな代表商品としての期待が高まっています。 この度のマッチングは、共に県内の素材・プラント・販売機能を大切にしたいという地域貢献への思いが一致した好事例であり、既に次期の収穫に合わせたブルーベリーワインの製造計画がスタートしています。

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