岡山果実の副産物で染めるワークシャツ、ストール、バッグ

①大事に育てられている農産物には大量の廃棄物が出るが、捨てずに染色の材料に使い副産物にしたい

②エシカルやサスティナブル等、環境への配慮が注目されているが、せっかくならおしゃれに取り組みたい

③浜松、倉敷の繊維産業の伝統と日本の「もったいない精神」の伝統を受け継ぎ、新しい価値創造を目指す

岡山の果実の副産物で染める

ご覧いただきありがとうございます。

D2Cアパレルブランド『MIGO BROOM』の2回目の挑戦となるクラウドファンディングです。
農家の方達がおいしい農産物を作る為には、どうしても大量の廃棄物が出てしまいます。
今回はその廃棄物の中に含まれる『色素』に注目しました。

岡山の特産品の桃とレモンの剪定枝、ヤマブドウジュースの搾りカスを使って染めた
・オーガニックコットン×シルクのオリジナル生地のワークシャツ
・シルクストール
・コットンショッピングバッグ

の3アイテムの商品をご紹介します。

【プロジェクトのきっかけ】
「経験」「出会い」を通じ見えてきたもの…
前回のシルクの草木染め企画を通じて、天然染料の勉強や体験をしていく中で、倉敷児島で染色の仕事に従事していた時の化学染料の知識と、共通する部分と相反する部分が見えてきました。

廃棄される物も染料になり得る…
草木染めは「環境負荷が少ない」「自然で優しい色合い」という良い点の反面、
・色褪せしやすい
・色の再現性が低い
というデメリットがあります。

今回のプロジェクトとして着目した点は、実は草木染にはあらゆる植物が材料として使える可能性があって、廃棄される選定枝、搾りカスでも染料になり得るという点です。

「もったいない精神」をアップデートして、おしゃれに取り入れたい!
近年、エシカル、サステナビリティ、エコロジーが注目されていますが、資源の無い国の日本には元々「もったいない精神」という文化、メンタリティーがあります。
身の回りにある植物で衣類を染めることは、昔から「おばあちゃんの知恵」として密かに伝わっているものでしたが、SNSを使って知恵を共有し「みんなの知恵」に出来ないか?
さらに環境問題や、日本の文化である「もったいない精神」の意識向上に繋げることはできないか?
「もったいない精神」を引き継ぎながら、現代版にアップデートして「おしゃれに」取り入れていきたい。
これは今回のプロジェクトに対する想いであり、前回のクラウドファンディングのテーマ「伝統×テクノロジー」にも繋がっています。

【染める工程】
清水白桃
①来年1月~2月にかけて桃の「休眠期」に枝を剪定します
②選定した枝を回収し、細かく刻みます
③鍋で煮出し色素を抽出します
④縫い上がった商品(シャツ、ストール、バッグ)を煮出した液に入れて染色
⑤媒染処理し、しっかり洗って陰干しして完成

檸檬
①来年2月~3月にかけてレモンの収穫後の時期に枝を剪定します
②剪定した枝を回収し、細かく刻みます
③鍋で煮出し色素を抽出します
④縫い上がった商品(シャツ、ストール、バッグ)を煮出した液に入れて染色
⑤媒染処理し、しっかり洗って陰干しして完成

山葡萄
①岡山北部に位置する「蒜山和リナリー」で栽培されている山葡萄。今年の9月のヤマブドウジュースの搾りカスを回収して冷凍保存。(保存料の問題で、今回の山葡萄染めは数量限定になります)
③鍋で煮出し色素を抽出します
④縫い上がった商品(シャツ、ストール、バッグ)を煮出した液に入れて染色
⑤媒染処理し、しっかり洗って陰干しして完成

未染色
通常は、染める前(未完成)の状態で、商品を提供する事は稀ですが、皆さまの是非染めの楽しさを体験していただきたいと思い、染める前の状態の商品もご用意させていただきました。染めの体験をSNS等で幅広くシェアしていただき、少しでも多くの方に「カラーリユースプロジェクト」の事を知ってもらえたらと思います。

※もちろん白(未染色)のまま着ていただいても大丈夫です。

【もったいない精神】の伝統を引き継いだ生地
静岡県浜松市で作られ続けている「富士絹」
絹糸(生糸)産業は明治初期の日本において外貨獲得に大きく貢献し、日本を近代化に導く巨大な産業でした。

「富士絹」はこの生糸を作る時にでる屑繭を使って作る糸「絹紡糸」で出来ています。蚕の命を無駄にせずに使えるものは全部使おうという先人の「もったいない精神」が込められています。
今回のリターン商品のシャツに使用されている生地は、この富士糸をベースに作られていて、縦糸に絹紡糸、緯糸にオーガニックコットンを使っています。
シルクの持つ軽さやしなやかさは残しつつ、オーガニックコットンを混ぜてしっかりとした質感も保っています。

旧式力(シャトル)織機で織られる生地
今では希少になったシャトル織機で織られています。

旧式力シャトル織機は現在主流のレピア織機の10~20分の1という低速度でしか織ることができず、また工程において職人の手作業を多く必要とする極めて非効率的な織機です。
しかし、縦糸(たていと)にも緯糸(よこいと)にも負担を掛けないよう、ゆっくりと時間をかけて丁寧に織ることで、表面に凹凸感のある、ふっくらとしてあたたかみのある風合いの生地が生まれます。
また、高密度で織ることから、耐久性が高く、シャトル織機で織った生地から作られた服は長く愛用できることも特徴です。

【新しいビジネスモデルを目指して】
浜松の生地屋さんとは、縫製会社に勤めていた時からお付き合いをさせていただいています。最初に尋ねた理由は従来の「下請け体質」からの脱却をする為に、付加価値のあるモノ作りをして、産地に活気を取り戻したいという理由で、倉敷の縫製技術と、浜松の製織技術でモノ作りをしたいとう事からでした。

生地屋さんを初めて尋ねた時には、「東京のブランドのデザイナーや企画担当も生地バイヤー(中間業者)の所には来るが、現場の製織工場には滅多に来ない。まさか岡山の縫製会社が来るとは!」ととても驚かれました。
実際に現場へ行ってみると、倉敷児島と同じく、浜松の遠州織物産地も高齢化でどんどん衰退している状況でした。
ただ日本製であるとか、産業を守ろうという想いだけで、商品が売れるわけではないのが現実です。モノ作りが出来る間に、新しいビジネスモデルの構築を目指しD2Cモデルに着目しました。
企画・生産・販売を一貫し、中間マージンを省くことにより、商品のクオリティと価格のバランスが取れた、D2ならではの商品を皆さまにお届けできたらと思っています。

【デニムの町KOJIMA(岡山県倉敷市児島)で丁寧に縫い上げます】
今回のシャツは、デニムの町岡山倉敷児島ならではのワークシャツのディテールで縫製しています。
ワークシャツとはその名の通り、元々は鉱夫・農夫などが作業中に着用することを目的として作られたシャツです。そのためベースの作りがとても頑丈で、長く愛用することが出来るのはもちろん、細部に作業のためにあしらわれた工夫が散りばめられています。
昔の人達は、草木染めは堅牢度※が悪く経年変化していくものなので、色が褪せてきたら何度も染め直しをして、長く着用してきました。
何度染め直ししても大丈夫なようにワークシャツの要素を加えました。
ワークシャツというのは、生産効率と丈夫さを追求して作られたものですが、今やさまざまなファッションに取り入れられている定番スタイルになっています。環境問題も義務感だけでなく、おしゃれにカッコよく楽しみながら取り組むことで、定番となって広がって行けばと思っています。

※堅牢度とは、染料などで染色した生地の抵抗性をはかるもので、生地の「色の変わりにくさ」、「色落ちのしにくさ」をみるものです。

【「巻き縫い」仕様について】
今回のワークシャツには強度のある「巻き縫い」で作られています。
シャツのアームホールの部分と袖口から脇の裾までの部分に巻き縫いミシンが使われています。
当時は生産性を良くするために糸替えが少なくて済むチェーンステッチのミシンが使われていたのですが、4枚重ねにして一気に縫い上げる巻き縫いミシンには独特の立体感が現れ、その表情を楽しむ事が出来ます。

【「三角マチ」「空環(カラカン仕上げ」でビンテージ感アップ】
50年代製造のワークシャツによく見られる脇の「三角マチ」や、「空環仕上げ」によりヴィンテージ感を更に演出しています。
ヴィンテージワークシャツのディテール「三角マチ」。シャツの裾部分に縫い付けられた小さな三角の布の事で、アメリカの60年代以前まで補強用として使われていましたが、縫製技術の進化とコスト削減等の理由で使われなくなりました。

「空環(カラカン)」とは、ミシンで空縫いした時に出来る縫目のことです。(下記の写真のようにシャツの両端の裾部分の垂れ下がってる2本のチェーン状の糸のこと)一般的に縫いのほつれを防ぐ為には「返し縫い」をしますが、生産効率を上げる為に返し縫い等をせず、空環部分を残すことで縫い目止めの効果があり、ほつれ防止にも役立ちます。

【リスク&チャレンジ】
・シャツの着心地や感じ方は個人差が予想されます。そのため、使用感に関する返品・返金はお受けいたしかねます。あらかじめ、ご了承ください。
・草木染めの特性上、染めムラがある場合がございます。草木染め製品の特質をよくご理解の上お買い求めいただければ幸いです。
・製品で洗い加工しているので、商品により多少のサイズの誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください。
・想定を上回る皆様からご支援を頂き、量産体制を更に整えることができた場合、今後正規販売価格が記載の販売予定価格より下がる可能性もございます。

※製造状況等により出荷時期が遅れる場合があります。

メッセージ

前回の「シルク100%シャツ」では、28名の方にご支援を頂くことができました。心よりお礼申し上げます。
初挑戦で不安もありましたが、多くの方々にご支援頂き本当に感謝しています。
生産者側の思いを込めて作った商品が、高値なリターン商品にもかかわらず多くの方に支援していただき、大変励みになりました。
皆さまのご支援は、今回の「カラーリユースプロジェクト」立ち上げのきっかけにもなり、今後の私の活動への心の支えになりました。
本プロジェクトである「カラーリユースプロジェクト」をしっかり根付かせて、継続的に活動、支援できるように頑張ります。

桃農家さんに教えてもらった、大量に発生する使い道のない剪定枝の存在をきっかけに「カラーリユースプロジェクト」は始まりました。
廃棄される剪定枝でも美しい色に染められる事は大きな発見でしたが、
どうしても草木染めで染めた服は、色褪せしてしまいます。
その代わり、草木染めは何度も重ねて染める事が出来ます。
草木染めを良く知っている方達は、草木染めの経年変化を楽しみ、色が褪せると、重ね染めするそうです。その度に新しい色を楽しめて、その服に対する愛着が増していくのだと教えてくれました。
草木染めのもうひとつ良いところは手軽に染められる事。
大掛かりな設備や薬品を必要とせず、身近にある材料でキッチンで染める事も出来ます。
今回をきっかけに草木染めに興味を持ってくれる人が少しでも増えてくれると嬉しいです。
第一弾として地元岡山の果樹農家の方から剪定枝、搾りかすを提供していただきましたが、染色の材料になるものは世の中に沢山あります。第二弾、第三弾と、続けて行きたいと思っております。

今回のカラーリユースプロジェクトに共感し、材料を提供していただける方も募集しています!
将来的には、染色可能な廃棄物提供者の方々とワークショップを開催したいと思っています。

※農家さんだけではなく、飲食店やサービス業からの廃棄物(コーヒーや紅茶の出涸らし等でも可)でスタッフのユニフォームや、ノベルティの制作も視野に入れています。

これからも末永く見守っていただけますようお願い申し上げます。
皆様のご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

1978年生まれ、岡山県倉敷市出身 これまで、地元岡山県倉敷市で染色の仕事を7年、縫製の仕事を13年勤め、2018年にオリジナルブランドを作ろうと独立しました。 地元がデニムや学生服の産地であった事と、モノづくりが好きだった事もあって今までずっとこの業界で働いてきました。

リターンについて

【3,300円】未染色コットンショッピングバッグ

【7,700円】清水白桃染めコットンショッピングバッグ、檸檬染めコットンショッピングバッグ、山葡萄染めコットンショッピングバッグ

【8,800円】未染色シルクストール

【14,300円】清水白桃染めシルクストール、檸檬染めシルクストール、山葡萄染めシルクストール

【22,000円】未染色 シルク×オーガニックコットンワークシャツ

【27,500円】清水白桃染めシルク×オーガニックコットンワークシャツ、檸檬染めシルク×オーガニックコットンワークシャツ、山葡萄染めシルク×オーガニックコットンワークシャツ