農業女子からあなたに届けたいキセキ。白いキクラゲの新たな挑戦

みなさまはじめまして!結ファーム株式会社の代表、頼則 悦華と申します。私たち結ファームは自然豊かな岡山県和気町で‟農業女子”メンバーを中心に、2019年4月からとても貴重な‟白いきくらげ”を栽培しています。

全員20代でこれまで農業の経験もなかった私たちですが、農業に従事するきっかけとなったのは私の両親の移住でした。就農する前の私は栄養士として介護施設で働いていました。数十名分の食事を毎日作っている中で、料理ももちろんながら材料となる食材自体にも強く関心を持っていました。そんな中両親が市街地から中山間地に移住することになり、それにあわせて田舎で農業をやってみないかと勧められました。私自身まったく経験も知識もありませんでしたが、毎日の仕事の中で感じていた食材に対する関心と、人が食べるものを自分自身で創るということに強く惹かれたことで就農を決意しました。

代表の私の他に、私の姉と友人2人の計4人の農業女子メンバーを中心に活動しています。これまで経験のなかった私が農業の世界でひたむきにがんばれるのも、一生懸命共に働いてくれるメンバーの存在がとても大きいです。

今回のクラウドファンディングのプロジェクトは白いきくらげを育てる私たち農業女子メンバーが、新たに「白いきくらげの加工品づくり」に挑戦しようとするものです。どうか温かい気持ちで応援していただければ嬉しいです。

【10000分の1のキセキ。白いキクラゲ】
就農を決意したもののまだ農業に対しては漠然としたイメージしかなく、育てていく作物について模索していた時、両親の知人を通じて「白いきくらげ」の存在を知りました。白いきくらげは学術名ではアラゲキクラゲと呼ばれるものでいわゆる黒いきくらげが突然変異で白くなったものです。その確率は約10000個にひとつだったとも言われています。今栽培されている白いきくらげもこの突然変異の白いきくらげを抽出培養して育てているとても希少なものであるということも知りました。農業に対する知識はありませんでしたが、せっかく挑戦するならまだ人があまりやっていないことに取り組みたいという気持ちはあったのでこの白いきくらげに興味を持ち、生産している県外の農家を見学させてもらうことにしました。

見学先でお話を聞かせてもらう中で白いきくらげに似たものでシロキクラゲというものがあることを知りました。シロキクラゲは主に薬膳料理や台湾スイーツの材料として使われることが多く、中国産を中心に日本国内でも一定量流通しているもので、私たちが見学する白いアラゲキクラゲとは全くちがうものであるということが分かりました。またアラゲキクラゲ自体も白だけではなく黒を合わせても約97%が中国などからの輸入に頼っていて、食べる人が安心して選べる国産のきくらげ自体がほとんど手に入らないということも分かりました。前職が栄養士だったということもあり、安心できる食材を選びたいという気持ちは強く持っていたので、この時点できくらげの栽培に対する関心は高まりました。そして決め手となったのは実際の栽培の現場を見せてもらった時でした。栽培ハウスの菌床いっぱいに実る白いきくらげは一面に咲く白い花のようにきれいで、まさに10000分の1のキセキという言葉がぴったりなその美しい姿に魅せられて栽培を決心しました。

【白いキクラゲはスーパーフード】
白いきくらげはきれいなだけではありません。9種類の必須アミノ酸、食物繊維、カルシウム、ビタミンDなど豊富な栄養素が含まれています。特に体内で合成することができず食事から摂取するしかない必須アミノ酸は9種類すべてが含まれています。また骨の形成などに役立つビタミンDは他の食品と比べても圧倒的に豊富で、女性はもちろん、成長期のお子さんからお年寄りの方まで老若男女幅広く食べていただきたい食品です。これが私たちが白いきくらげを栽培しているもうひとつの理由です。

【白いキクラゲの栽培と新たな課題】
栽培を決意した後、すでに白いきくらげを栽培している県外の農家さんと提携し栽培の研修を受けました。また、栽培のスタートを2019年4月からに設定し、それにあわせてハウスを建設しました。

ハウスも完成し、2019年4月より本格的に栽培をスタートしました。研修で学んだことはもちろん、準備期間中に自分たちで考えていた方法なども実行しながら第1クールの栽培を行いました。菌床導入から1か月が経過した頃にははじめての収穫もできるようになり、品質的にも出荷に耐えることのできる水準で栽培に成功しました。約3ヶ月間の第1クールの栽培を終えて約2tの白いきくらげを収穫することができ、はじめての成果としてはまずまずの結果でした。

第1クールの栽培を終えてここまで順風満帆に思えますが、実際の栽培を通じて新たな課題が浮き彫りになりました。量産化が可能になった今でも、白いきくらげが希少とされているのはその栽培と商品化が難しいからです。白いきくらげは元々黒きくらげの栽培過程で突然変異で生まれた品種です。栽培は非常にデリケートで、主に①空気の流れ、②温度、③湿度の影響を強く受けます。これらの要素を適正に管理することができなければ品質についてもうまくコントロールすることができません。

実は収穫することのできた2tのきくらげのうち、当社のパッケージ製品である‟結きくらげ”にすることのできる色・形のものは約30%しかありませんでした。収穫量自体は想定していた結果が得られましたが、この歩留まり率は想定よりもとても厳しい数字でした。パッケージ製品の他に一部飲食店に卸しているものもありますが、比率でいうと大きくはなく残りは自社で保存している状況です。

一方で、‟白いきくらげ”は広くみんなに知られているものではなく、そもそも「きくらげの市場」というものが存在しないため、まず身近な岡山においてどのような反応があるかを知るためにテストマーケティングを実施しました。誰も知らないものを売るということはとても怖くて、「もし誰も見向きもしてくれなかったらどうしよう」とか「売れなかったらやめないとだめなのかな」というネガティブなことも考えてしまいましたが、結果は予想以上に好調な売れ行きでした。ほっとしたのはもちろんのこと、自分たちが栽培している白いきくらげは良いものなんだということが誇らしく思えたのと同時に、白いきくらげはきっと市場に受け入れられると確信しました。

【白いキクラゲの加工品開発への挑戦】

白いきくらげの可能性を確信した私たちですが、今後ビジネスとして持続的に農業を続けていくためには歩留まり率の改善は必須です。栽培環境については空気の流れ、温度、湿度などの生育条件を定量的にコントロールできるように今後ハウスに設備投資を行っていく予定ですが、それだけでは現状の歩留まり率30%を飛躍的に改善するのは難しいです。元々白いきくらげはとてもデリケートで栽培環境をうまくコントロールできたとしても乾燥きくらげのパッケージ用として使える色・形のものは収穫量の50%くらいだと見込んでいます。そのため約半分はパッケージ製品である結きくらげ以外の用途を考えなければいけません。そこで私たちが考えたのが白いきくらげの加工品の開発です。パッケージ製品の結きくらげをイベントなどで販売する際には試食していただくためにきくらげをピクルスなどに加工したものを持って行きますが、今後は販売するために本格的に加工品を開発していくことに決めました。

具体的な加工品を何にするかということについては栄養士の資格を持っている私のこれまでの経験や、これまで作った白いきくらげを使った料理など、いろいろなことを参考にしながらメンバー内でも意見を出し合ました。元々きくらげはそのもの自体の香りや味が強いわけではなく、どちらかというと無味無臭に近い食材です。そのためきくらげに味をつけながらも本来の食感を生かせるものであることなども条件として考えました。

そして最終的に決定したのが ‟白いきくらげの佃煮” です。白いきくらげをたくさんの人たちに知ってもらえるように加工品を何にしようか考えた時、イメージしたのは昔ながらの日本の食卓でした。おしゃれな洋風の加工品なども検討しましたが、やはり日常の中で家族が揃う食卓に並ぶことで、日々の生活の一部として白いきくらげが定着してほしい、そういう願いを込めて佃煮に決めました。

白いきくらげの加工品として佃煮を作ることを決めた私たちですが、開発においては大きく2つの資金的な課題があります。1つは加工品の製造に関することです。私たちは加工品用の設備を持っているわけではなく、新しい加工品の試作や製造を外注しなければなりません。自分たちで研究しているうちは原材料費程度ですが、本格的に外注するとなるとそれなりの費用が発生します。もう1つは新製品のデザインや容器等の印刷にかかる費用です。新たに作る佃煮は結ファームのブランドのパッケージ製品として販売していきます。そのため製品や容器等のデザインも1から起こさなければならず、そのための費用が発生します。また製品ロットもある程度必要になってくるため、印刷等を含めた製造費用がかかってきます。

このように新しい加工品開発をおこなっていくためにはある程度の資金が必要になってくるのですが、創業したばかりの私たちには正直潤沢な資金があるわけではありません。加えて栽培も始まったばかりでパッケージ製品である‟結きくらげ”の販路もまだまだこれから開拓していく状況です。そのためすぐに収益化して資金に余裕を持たせられるかというとそうではありません。そこで私たちは自社の白いきくらげのブランド‟結きくらげ”を知ってもらうためのPRと今後取り組んでいく加工品開発に係る資金の一部の調達を購入型クラウドファンディングを通じて実施しようと思いました。クラウドファンディングではこれまでの実績よりも取り組みに対する共感性を評価して応援していただけると感じています。私たちのように創業間もない会社が挑戦するのにはとても向いている場所だと思い挑戦を決めました。

【さいごに】
まだまだ経験の浅い私たちですが真剣に農業に取り組んでいます。白いきくらげの栽培は想像したよりもずっと大変でした。色が白いために黒いきくらげに比べてわずかな変色や変形が目立ちやすく、パッケージ製品にできるきくらげもよりシビアな条件が求められます。それでも私たちが白いきくらげ栽培に挑戦するのは、はじめて白いきくらげを見た時の感動をたくさんの人たちに伝えたいという想いがあるからです。

私たちの社名「結ファーム」は白いきくらげの栽培を通じて食と人と地域を結ぶ存在でありたいと想いを込めて付けました。私たちの取り組みで少しでも和気町の活性化に貢献できればと思い今回も新たに挑戦します。

また会社のロゴは3つの円(縁)を表現し、組紐で‟ゆの字”を結びました。色は温かな朱色で、行動すれば必ず【結】果が出ると信じています。今回のクラウドファンディングについても精一杯・一生懸命に取り組みますのでどうか応援していただければ嬉しいです。よろしくお願いします!

メッセージ

こんにちは!農業女子メンバーを中心に岡山県の和気町でとても希少な‟白いきくらげ”を栽培している結ファームです。まだまだ経験も浅い私たちですが、真剣に農業に取り組んでいます! 「食と人と地域の結びつきを大切にし、農業を通して社会に貢献する」を理念に、自然豊かな和気町から白いきくらげの魅力を発信し、たくさんの人たちに届けたいと思っています。どうか温かい気持ちでご支援いただければ嬉しいです。

代表 頼則 悦華

リターンについて

【¥3,000】お礼の手紙
【¥5,000】乾燥白きくらげ(規格外)10g、お礼の手紙
【¥5,000】乾燥白きくらげ(規格外)10g、佃煮1パック
【¥10,000】乾燥白きくらげ(規格外)10g、結米(きぬむすめ)(農業女子メンバーが育てたお米)1合
【¥100,000】白いきくらげの収穫体験と、農業女子とランチ